メルマガ第75号

まるがめ子どもにほんごひろば メルマガ 第75号

(2019年3月31日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
    URL:http://marugame-kodomo-nihongo.net/merumaga.html
◆まるがめ子どもにほんごひろばに参加する子どもたちの母親を囲む懇談会
とき 3月17日(日)11:30〜12:30 ところ 丸亀カトリック教会
参加:フィリピン人の母親9名 ひろばボランティア7名 教育関係者1名
①参加者自己紹介と子どもの学齢など②学校の担任から子どもの学力や生活の様子③家庭で学校のことを子どもと話合い④子どもの進学について⑤子どものことで気がかりなこと。
今回、フィリピン出身の9家族の母親が参加してくれたことは大きな成果だった。彼女たちからの発言こそあまり多くはなかったが、真剣に聴いてくれた。上記の5つの項目について話を進めた。特に、日本では、高卒がいろんな資格取得の条件になっており、将来の職業選択に当たって高校への進学が必要なことを話した。また、ほとんどの外国人住民の家庭での言語が母語であるが、子どもが成長するにつけ、子どもにとっては母親と日本語での会話を望んでいると当日同席した子どもから発言があった。また、ボランティアからも、子どもたちは2つの言語が使える優位性があることや親は子どもの学習についてもっと関心を強く持ってほしいことなどか話された。これらの話により、母親の子どもへの関わり方にもなんらかの影響があるものと期待している。これからもこのような取り組みを地道に継続したいと思う。
◆外国人労働者の日本語 教育に「交流」の視点を 元高校教員 朝日 3/7
 彼らが日本語教室に通う一般的な動機としては、職場や日常生活で日本語を使う困難の克服、帰国後の日系企業などへの就職あるいは日本語能力試験合格といった実利が想定されるだろう。もちろんそうした動機は強く存在するが、調査の結果、必ずしもそれだけではないことが浮かび上がってきた。
 「仕事で疲れているのにどうして休まず長い間熱心に通っているの」という質問に対する答えは、例えば「ここへ来ると日本人と日本語がしゃべれます」「何でも質問できます」「他の国の人と日本語でしゃべって知り合いや友だちになれます」というものだ。裏返せば、職場では忙しくて日本人同僚と日本語で話す機会が少ない、仕事を離れた交流の機会も少ない、困った時に質問できない、といったことを示している。
 日本語能力試験は大事だが、それだけが目的なら「来ない、面白くありません」と述べる者さえいる。つまり彼らが教室に通い続ける目的は単に日本語能力の向上だけでなく、上下関係のない日本人や他の外国人たちとの日本語による「対話」や「交流」に他ならない。教室が「居場所」「交流の場」であることこそ学習継続の原動力なのである。そして重要なのは、そうした共生の場で実現される日本語習得こそ日本語能力の向上をもたらすということだ。
 外国人労働者の日本語教育を考えるとき、教育の場の提供や保証、財政的・人的支援、教材や教授法の開発はもちろん重要だ。しかしその根底には、日本語による「対話」「交流」の視点が必要不可欠である。そうした視点に立脚した日本語教育が強く求められていることを、地域の日本語教室に通う実習生の姿が明確に示している。
◆外国人窓口に交付金1,000万円 178自治体対象、公募開始2/14西日本新聞
4月1日からの外国人労働者の受け入れ拡大に向け、外国人のための一元的相談窓口を設置する自治体を対象とした交付金の公募を始めた。年間を通して多言語での相談窓口を運営している自治体が対象。47都道府県と20政令指定都市のほか、外国人が多く暮らしている111市町の計178自治体に対し上限1千万円を支給する。各自治体は翻訳タブレット端末などの整備を進める。
 外国人との共生を目指す総合的対応策の一環。窓口は「多文化共生総合相談ワンストップセンター」として、雇用や医療、福祉、教育などの生活相談に無料で応じる。原則として英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語など11言語以上で対応できることが条件。対象の自治体に住んでいない外国人も利用できる。自治体の要件は、外国人住民が1万人以上、または5千人以上で住民に占める割合が2%以上の市町村。事業費は計20億円。窓口の運営は外部団体に委託することもできる。締め切りは2月末。3月下旬までに交付を決定する。法務省は「2019年度の事業だが、20年度以降も継続できるよう努力したい」としている。※香川県ではアイパル香川が窓口となる見込み。4月開設の予定か?
◆編集後記
3月30日(土)が今年度最後のひろばとなった。参加児童は6名、ボランティアは9名であった。来月からは子どもたちは学年がひとつ上がる。新たな気持ちで学習に取り組んでほしい願う。ひろばも8年目となる。質の高い支援を目指したい。
4月12日19:30から「NHK四国羅針盤」で当ひろばの活動が放送される。どんな番組になっているのか、時間のある読者はぜひご覧ください。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤 
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