メルマガ アーカイブ(日本語指導研修)2014.3

◆発達障害の理解と支援のあり方  東京学芸大学 教育実践研究センター 大伴 潔第13回外国人児童生徒教育フォーラム(2012年)「JSL児童生徒の学習上のつまずきと支援」抜粋要約・発達障害の定義:生まれつき脳の働きが定型発達児とは異なり、独特の行動特性を持っている状態自閉症、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、アスペルガー症候群などで、しつけや環境が原因ではない。行政上の発達障害と学術上の発達障害は一致しない。前者は、知的障害や脳性マヒは含まれない。・自閉症:明確な定義はない。現在、合意形成されている3つの特徴①対人関係における困難:相手の気持ちを察するといった共感的な関係の困難、視線を合わせることが難しいなど(視線をしっかり向けてくる子どももいるので、絶対的なものとして判断しないこと。)②言葉の発達の遅れや独特の表現:質問の言葉をオーム返しする、パターン化された言葉で会話を始めるなど③限定された興味や活動の範囲:同じ遊びや物(衣類等)、パターン的行動(活動の手順等)、特定の感覚刺激などへのこだわり、変化に対応しにくい。・自閉症スペクトラム:知的障害を伴い話言葉のない自閉症~高機能自閉症(知的発達の遅れない)・アスペルガー症候群(知的発達の遅れない・言葉の発達の遅れない)までの連続体(境界がない)・アスペルガー症候群の子どもの特徴①人の気持ちや「場の雰囲気」「暗黙のルール」が読みとれない。②ことばを字義どおりに受け取ってしまう。③妙に堅いことばを使ったり、一方的に話したりする。④こだわりが強かったり、感覚が過敏であったりする。⑤得意と不得意の差が大きい。・注意欠陥・多動性障害(ADHD)①年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力及び又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすもの。②7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。・学習障害(LD)①基本的には、知的発達に遅れはないものの、読む・書く・計算するなどの能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態を指す。②中枢神経系の何らかの機能障害が原因と推定されるが、視覚・聴覚障害などの器質的な障害や環境的要因が直接の原因となるものではない。【5】新聞記事・行政機関の記者発表記事◆日本語パートナーズ派遣事業http://www.jpf.go.jp/j/ac/index.html国際交流基金アジアセンターが、ASEAN諸国の教育機関で日本語を教える教師やその生徒のパートナーとして一定期間、日本から派遣する事業。派遣先は主に中等教育機関、日本で言うと高校。授業のアシスタントをしたり、日本文化を紹介したり。また、授業以外でも多くの交流を行う。(応募要件) (1) 事業の趣旨を理解し、日本とASEAN諸国との架け橋となる志をもった方 (2) 満20歳から満69歳(2014年11月1日時点)で、日本国籍を有し、日本語母語話者である方 (3) 日常英会話ができる方 (4) 国際交流基金が別途指定する派遣前研修全日程に参加できる方 ア. 日程:8月3日(日曜日)~8月30日(土曜日)イ. 場所:国際交流基金関西国際センター(大阪府泉南郡)(5) SNS、ウェブサイト等を活用して本プログラムの広報や活動についての情報発信に協力できる方 (6) 心身ともに健康な方 (派遣先の内定等) (1) 応募用紙に希望する派遣国を記入する。(フィリピンは派遣期間も記入)なお、派遣国内の都市、派遣機関については、選ぶことはできない。 (2) できるだけ希望を考慮して派遣するよう調整するが、希望通りとならない場合がある。 (3) 特に高度な日本語教育活動支援が期待される配置先の場合、以下の一定の能力・経験を有する方が優先して配置される場合がある。 • 日本語教育主専攻・副専攻中の学生 • 日本語教育主専攻・副専攻修了者 • 日本語教師養成講座在籍者および修了者• 日本語教育能力検定試験合格者(4) 派遣先の状況によっては、以下の能力・経験を有する方を優先して配置される場合がある。 • 現地語が出来る方 • 仕事による駐在経験、もしくは留学による滞在経験がある方◆海外の優秀な人材確保へ入管法改正案政府は、日本で3年間活動した外国人を対象に、日本での在留期間を無期限とする新たな在留資格を与えることを内容とする入管法改正案を決定した。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140311/k10015879241000.html