メルマガ 2017.8.1

まるがめ子どもにんごひろば
~外国にルーツをもつ子どもたちとその保護者  
の学習支援、外国人住民とのつながりに向けて~ 
通算第47号(2017年7月31日発行)
毎月1回月末及び随時発行 
URL:http://marugame-kodomo-nihongo.net/ で閲覧可
【1】 今号のトピック
◆外国人住民のうち、特に若者、子どもの居場所づくりを考える会合が開かれた。
7月21日(金)18:30~ 丸亀カトリック教会に、近隣の教会神父3名、教会関係者2名らが集まり、若者、子どもたちの現状認識を共有することから始めた。万引きをくり返す若者、中学校の勉強についていけず、欠席をくりかえし、市中で遊ぶ生徒、高校にいくことを早期に断念し、将来を描けない子どもたちなど、今を生きることが難しい子どもたちの存在をもっと、同じ地域に住む市民は理解してほしいとの意見。学習も大切だが、日本で生き抜くため、しっかりとした自己意識を彼らがもてるよう支援する場が必要なのではないかとの意見などが出された。当面は、月に1度くらいのペースで、若者、子どもたちと合える場をつくり、それに支援者が加わることから始めようということになった。
とき 9月15日(金)19:00~ ところ 丸亀カトリック教会  お菓子とお茶での懇親会
※参加希望者は安藤までメールください。
◆第2回目の外国人住民行政相談懇談会が開かれた。
6月24日(土)に引き続き、7月22日(土)に同じく丸亀市城乾コミュニティセンターで開かれた。参加したのは、前回とほぼ同じペルー人とフィリピン人の10名。主催者側も前回と同じメンバー。まず、前回に要望のあったもののうち、以下のような主催者側からの報告があった。
○運転免許にかかる要望より
(1)運転免許の切り替えに伴う申請不受理の理由について、県
四国行政評価支局が県運転免許センターで聞き取りを行っ
たところ、以下の回答があった。
① 申請者が提出した添付書類が不足だったため。
② 免許を取得した国で、取得後3カ月以上滞在したこと
が要件であるがその証明ができないため。
③ 外国語での提出書類と日本での本人の事情が異なって
いるため。(例えば、身長、体重の相違など)
④ 免許取得国の免許証の様式が正式なものと合致してい
ないため。
主に以上が考えられるとのこと。
なお、外国人による運転免許切り替え申請数 H28 96件 不受理数38件(約40%)
※前回の懇親会で、切り替え申請時に偽物の免許証と言われたとあったが、上記のいずれかの理由があった可能性もある。ただ、他県に住所を移し、切り替え申請をしたら切り替えができたとのこと。過去の外国人による不正切り替えの事実だけで、運転免許センターが偽物との断定はしないとは思うのだが。個々の具体の事情を問い合うせたのではないため、その理由は判明しなかった。
(2)学科試験のスペイン語翻訳の実施について
昨年まで、外国語による学科試験の実施は、英語のみであったが、今年から中国語が追加された。スペイン語による学科試験については、現在考えていないとの回答であった。
※県内で運転免許を必要とするのは、技能実習生や留学生を除くと、中国人が2,000人余、フィリピン人が1,000人余、次いでペルー人が300人余と推定される。(国籍ごとの在留資格統計がないので不明)ペルー人の約6倍の人数の中国人に対し、運転免許の中国語による学科試験がやっと今年から追加されたことを考えると、そう簡単には認められないだろう。四国行政評価支局からも要望は伝えると言うが、在住のペルー人から多くの署名を集め、陳情書を県公安委員会に提出することも考えていいのではないか。
○行政情報の多言語での周知について
丸亀市の行政相談委員から、市に対し、以下について外国人住民からの要望を伝え、回答を得た。
(1)行政機関は日本語のわからない外国人に対して。税金の使途を丁寧に説明してほしい。
・納税通知書に、何の税金か、また納付方法について、外国語(英語、中国語、スペイン語)で記載した用紙を同封することを検討する。
(2)行政機関は、外国人に認められている権利について、日本語がわからない外国人に対して積極的に周知してほしい。
・例えば、ゴミ出しのルールを理解していなくて、地域住民に迷惑をかけている事例が多く見られる。対策としては、スマートフォンなどを活用し、ゴミの分別、収集日などを英語、中国語、スペイン語で対応できるアプリを導入することとしている。また、地域の方からの要望があれば、ゴミの分別、収集日などを記載した用紙をお渡ししている。
・権利については多様であるが、児童手当など、毎年あるものは外国人の方でもご存知であると思われるが、臨時福祉給付金などのような臨時的なものは、通知書の内容が理解できず捨ててしまい、受給できなかった事例もあった。臨時給付金のような国の制度では各種外国語訳の説明書が用意されているので、同封するように努める。また、市国際交流協会では、権利についての重要な事項はフェイスブックなどを活用し、周知に努めている。
【2】論文・新聞記事・行政機関の記者発表記事・その他情報
◆総務省が5日発表した今年1月1日時点の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、
※統計上の5歳人口区分から、外国人住民の年齢構成をみると、
○国内の日本人は1億2558万3658人
(20歳未満の割合 17.42% 20歳以上65歳未満の割合 55.41% 65歳以上の割合27.17%)
○国内の外国人は232万3428人
(20歳未満の割合 12.90% 20歳以上65歳未満の割合 80.36% 65歳以上の割合 6.74%)
○香川県内の外国人は1万665人
(20歳未満の割合 10.27% 20歳以上65歳未満の割合 82.43% 65歳以上の割合 7.30%)
○丸亀市内外国人は1,855人
(20歳未満の割合 15.85% 20歳以上65歳未満の割合 82.48% 65歳以上の割合 1.67%)
※外国人住民には、日本人と比べ若年層が多いことはよく知られているが、65歳未満人口でみると、日本人人口が72.82%に比べ、外国人人口は93.26%と圧倒的である。香川県もほほ全国平均であるが、丸亀市をみると、65歳未満人口は98.33%とさらに高い。子どもの数は多いこともあるが、これからは、外国人住民の高齢化対策も考えていかなければならない課題である。
【3】編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ひろばの参加児童生徒数は、開催日平均で 6月が3.7名であったが、 7月には5.4名と増加した。7月には、これば、これまでの常連組に加え、初めて参加した子どもたちが加わったため。学年も低学年生であり、継続した参加を粘り強く促したい。
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