メルマガ 2017.5.22

「まるがめ子どもにんごひろば」             
~外国にルーツをもつ子どもたちとその保護者  
の学習支援、外国人住民とのつながりに向けて~ 
通算第45号(2017年5月22日発行)
毎月1回月末及び随時発行 
URL:http://marugame-kodomo-nihongo.net/
閲覧可 本文中引用文は太字記載

【1】今号のトピック
◆丸亀お城村へのひろばテント出店 お蔭さまで両日完売しました。
○5月3.4日の丸亀お城村のひろばテントにお越しいただいた皆さん、ありがとうございました。そして、ペルー、フィリピン2人の外国人住民の方、テント出店を支えたサポーター、協力者の皆さん、お疲れ様でした。好天にも恵まれ、予定の2日間、400食を完売しました。ペルー名物のアンティクーチョの牛心臓をタレづけした小片3個とフィリピン名物のビコのココナッツミルク入りもち米菓子2個を盛り付けしたワンパックは200円。他団体がほとんど300円以上の単価設定であった中、低価格と外国料理がうけ、昼過ぎの完売につながったと思われます。予想外の早い完売は、特に3日が夜9時までテントを開けておかなければならず、昼過ぎでの完売はどうしたものかとの意見もありました。これには、ペルー、フィリピン2人の外国人住民の手料理では大量には作れなかった事情もあり、来年の出店では、われわれサポーターが外国人住民から料理を学び、同じ料理を作ることも検討する必要があるだろう。また、完売といっても、決算収支はトントンとはいかず、8千円余の赤字が出てしまった。利益を求めない活動であったにせよ、もっと厳しい費用見積もりが求められよう。ただ、その他の効果もあった。料理の提供での交流だけでなく、子どもたちへの「日本語を使ってのビンゴゲーム」やアルゼンチン研修生による「国際理解講座」も並行して行い、小中学生はじめ高校生も参加し、交流の輪が広がったのは大きなの成果であった。
◆6月4日(日)の「ふれあいまつり城乾」のひろば参加
当ひろばが毎週土曜日に開講している丸亀市城乾コミュニティセンターで、毎年のおまつり「ふれあいまつり城乾」が6月4日(日)に開かれることから、ひろばとしても初めてテント出店することになりました。今回は、丸亀お城村でのテント出店と異なり、飲食の提供はせず、①日本語ビンゴゲーム②JICA出前講座「世界10か国の旅すごろくゲーム」③外国人住民とのおしゃべりコーナーを企画運営します。外国の子どもとその保護者と、いい交流ができることを楽しみにしています。ぜひ、お越しください。

【2】論文・新聞記事・行政機関の記者発表記事・その他情報
◆以下、移住連情報誌 Migrants 191号 2017.4 から抜粋
○定住外国人への日本語教育の課題 大阪大学 榎井 緑
生涯学習振興法が立法化した1990年は、国際識字年にも重なり、各地の社会教育施設などで激増する外国籍住民の学習権を保障するための日本語教室が開かれるようになった。そこに関わるボランティアは教える者というより共に学ぶ者(共同学習者)という位置づけがされた。※日本では、外国人住民の日本語習得は生涯学習の位置づけなのか。(中略)文化庁が「地域日本語教育」ということばを使ったのは1990年代半ばで、当初、専門家たちは「ボランティアでの日本語教育は不可能」と見ていた。その後、ボランティアが日本語教育に関する能力や技術を学び、専門化する傾向も見られるようになった。(中略)建前上、移民の受け入れを認めていない日本社会では、多くの移民受け入れ国では大前提になっている社会統合プログラムとしての日本語習得制度はない。言語習得は自己責任となっており、(中略)個人やボランティアがそれを埋めることはできないことを前提に、少なくとも移民受け入れ後発国であった韓国のように結婚移住者や移住労働者への言語習得制度を整えていく必要がある。(中略)子どもたちに対する日本語教育の現状や課題は、(中略)子どもがどこに住むかにより当たり外れが大きいのが国や自治体の支援の有り様である。また、親の生活が厳しければ厳しいほど子どもの学習環境も悪く日本語習得の状況もよくない。(中略)昨年2月、義務教育年齢で住民票のある全国の外国籍の子ども約10万人のうち少なくとも1万人が就学の有無を調査されていないことが共同通信社により報じられたが、国民教育である義務教育に、外国人の子どもの教育が反映されていないことがその根にはある。また、言語的マイノリティにとっての文化的アイデンティティの根幹となる母語の保障に関わる施策が日本では皆無である問題も大きい。母語の喪失は、親子のコミュニケーションの阻害や自尊感情の低下に直結するだけでなく、バイリンガルとなる可能性も失わせる。子どもたちを「日本と母国の架け橋となるグローバル人材として」積極的に位置づけようとするならば、次世代に向けた言語保障として日本語と母語の両者を射程に入れた支援が必要だろう。
○子どもたちに対する日本語教育の現状と課題 早稲田大学 池上摩希子
「日本語指導が必要な児童生徒」を「日本語で日常会話を十分にできない」だけでなく「日常会話ができても学年相当の学習言語が不足し、」「学習活動への参加に支障が生じている」と定義している。(中略)(「日本語で日常会話を十分にできない」)への体制は、少しずつ整えられている。初期教材や多言語資料、支援のための人的リソースを蓄積できている自治体や学校も少なくない。
(「日常会話ができても学年相当の学習言語が不足し、」)では、教科学習のような文脈で日本語を用いて知的な活動が行えるよう支援する必要がある(中略)しかし、現状ではこの内容や方法が確立できているとは言い難い。(中略)そこで、教科内容と日本語を統合し、学習活動に参加する力を育てようとJSLカリキュラムが開発された。しかし今もって普及しているとは言えず、(中略)
(「学習活動への参加に支障が生じている」では、)文部科学省は多様で動態的な子どもたちの日本語能力を捉えようと対話型のアセスメントを開発し、学校現場に評価の視点を導入できるのではないかと期待されている。(中略)未だ途上にあるのが現状である。(中略)2015年には「特別の教育課程」が導入された。学校教育の一環として日本語教育を行うことで、その質を全国的に担保しようとする施策である。各現場の状況に応じた対応が求められる。
○フランスの移民政策における言語教育 大阪大学園山大祐
まず、児童生徒に対する出身言語と文化の教育(ELCOプログラム)では、9ケ国と二国間協定を結び、この9ケ国が教員を採用し、(フランスに)派遣し、給与を払っている。教材や研修も派遣国が用意する。フランス国籍の生徒にも開かれている。(中略)もう一つのモデルは、成人を対象としたフランス語教育にある。元々来仏外国人には400時間のフランス語教育を無償で受けられる制度がある。2008年、より学校と保護者の連携について強化する施策がとられている。学校で退職教員がフランス語教育を行い、時間割、通知書の読み方や担任の先生と保護者との連絡帳の読み方、意味について学ぶ。つぎに、保護者および生徒の義務および権利に関する内容について理解するための解説などを受ける。(中略)日本でも検討してみてはどうだろうか。
【3】編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 丸亀お城村テント出店を終え、今度は、ふれあいまつり城乾へのテント出店が始まる。ひろばにとって初めての活動ばかりで、会員の負担の大きい。しかし、地区の外国人住民、外国人保護者との交流は子どもたちの学習支援に不可欠であり、このことでひろば会員間の結束も深まる。
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■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤 
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