(2020年1月5日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆今号のトピックス
【夜間中学はいま】四国に公立を 高知の挑戦 2019.5.18 産経
少し古い記事だが、注目すべきその内容に目がとまった。高知県では来年春に公立の夜間中学校の開校を目指しているという。四国で初という。徳島県でも高知県に続き開校を決めていると聞く。じゃあ、香川県はどうなのか。どうやら、今年の補正予算に夜間中学の調査費が計上されたらしい。香川県での夜間中学の開校の必要性をはがきでアンケート調査しようとしている。移住時に学齢超過で日本の中学校に通えなかったとか、本国に帰国したため日本の中学校を卒業できなかった子どもたちのために、夜間中学校はぜひ必要である。そして、卒業後は、高校入試に挑戦してほしい。
※(記事)戦争や貧困などで中学校に通えなかった人に、義務教育の機会を確保しようと設置された夜間中学。四国4県には公立の夜間中学が1校もない。
夜間中学をめぐっては、文部科学省が教育機会確保法に基づき、各都道府県に少なくとも1校以上設置するよう促している。現状、9都府県に33校あるものの、四国には1校もない。
◆外国人との共生考える 「偏見なくし向き合いたい」 宇多津・香川短大
毎日 2019年12月26日
外国出身の住民との共生について考えるワークショップが25日、宇多津町の香川短期大であった。生活介護福祉専攻で学ぶ2年生約20人が参加し、共生の実現に向けたアイデアを出し合った。
※香川短期大学の田村先生の依頼を受け、学生22名の前で、「外国人住民とどう向き合い、どう共に暮らしていくか」についてお話をさせていただいた。60分の私の話のあと、4つに分かれ、「外国人とどう地域を創っていくか」のテーマにグループディスカッションも行われた。交流などのイベントをするにしても、常に外国人個人の目線で、参加しやすい方法を考えることが必要であること、また挨拶などの声かけからでも住民としての意識を持ってもらうなどの意見が出された。
●一緒に考えませんか!「外国人生徒の高校進学の壁」
外国出身者に高校進学の壁 「負の連鎖」断ち切るには 毎日2019年12月29日
香川県内の教育現場でも外国にルーツを持つ子供が増えている中、高いハードルになっているのが高校進学だ。日本語が母語ではない子供にとって授業で使われる学習言語の理解は容易ではなく、希望する高校に入れなかったり、そもそも進学自体を諦めたりする場合も少なくない。現場からは、進学しやすくするための制度づくりや支援体制の拡充を求める声が上がる。
※記事によると、「生徒の中からは希望する公立校に自己推薦や一般入試で入学したケースもある。ただ、ごく少数にとどまり、大半は金銭的負担の大きい私立校か進学自体を断念した。」とある。また、「県教委によると、県内で入学枠は現時点では導入されていない。ただ、入試については発達障害のある生徒らがルビふりなどの特別な対応を申請できる制度があり、外国出身者も活用することができるという。」
※ルビふりなどの特別な対応が可能とは初めて聞く話である。そうなら、どういう場合に特別な対応が可能なのか、その基準を示してほしいと思うのだか。
〇特別の入学枠:特定の高校に外国人生徒を対象とした入学人数枠をさす。
〇特別な対応:時間延長、漢字にルビ、辞書持ち込み、教科減などをさす。
〇全国の状況:特定の高校で、入学枠と対応 両方に該当(茨城・東京・神奈川・福井・山梨・岐阜・三重・大阪・広島・熊本・鹿児島・大阪市・広島市)
〇入学枠と対応の滞日年数(制限なし:11自治体 その他の自治体は2~9年)
※四国4県では、徳島県が特別の対応有(各校と教委が協議の上、決定する。)
◆編集後記
おめでとうございます。本年もメルマガのご愛読よろしくお願いします。
ひろばへの参加状況は、
〇平成31年4月6日~令和元年12月28日まで 計36回開講
〇延べ参加児童生徒数 281名(1回当たり7.8名) 実参加児童生徒数23名
(中学生3 小学生20 ペルー11 フィリピン5 中国5 米国2)
〇延べボランティア数 238名(1回当たり6.6名)実ボランティア数37名
うち大学生24名
※初めて、延べ参加児童生徒数が延べボランティア数を上回る結果に。ボンティアの参加促進とさらなる確保が必要である。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
〒761-2407 丸亀市綾歌町富熊5034-14 TEL:080-3921-9414
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メルマガ 第84号(R1.12.4)
(2019年12月4日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆「カナダと日本の暮らしから見える子どもたちの未来」講演会 11/24
カナダ在住のボクサー吉川英治さんの講演会が城乾コミュニティセンターで開かれた。外国人住民の参加がなかったのは残念であったが、外国につながる子どもたちの将来を日本人参加者が考える時間を持てたことは良かった。吉川さんからは「外国の青年にとって、自分の得意とする分野を日本で自由に表現できることが大切だ。そんな場となる「国際カレッジ」のような居場所づくりが今後必要ではないか。」との提案があった。
◆特定技能外国人、政府見込みのまだ2% 準備不足を露呈 11/13 朝日
深刻な人手不足を解消する切り札として、今年4月から始まった外国人労働者の受け入れ制度が半年過ぎても軌道に乗らない。出入国在留管理庁は13日、新設した「特定技能」の在留資格を得た外国人が11月8日時点で895人と発表した。特定技能の資格を取得するには①日本語能力と就労する業種の技能を測る試験に合格する②3年間の技能実習を終えた外国人が資格変更する、という二つの方法がある。①が440人 ②が455人だった。
14業種のうち試験が実施されたのは、介護や宿泊、外食など6業種のみ。産業機械製造業や電気・電子情報関連産業など3業種は、試験日どころか試験内容すら固まっていない。
特定技能に変更する資格を持つ技能実習生は年間9万人前後いるが、変更は「想像したより少ない」という。特定技能で働く外国人は転職できるため、「企業が資格変更を実習生に勧めていない影響もある」と打ち明ける。
◆技能実習生に給料未払い・過重労働 複数社の処分検討 11/15(金) 朝日
関係者によると、徳島県の会社は2017年、特定最低賃金を下回る給料を支払っていた。未払い金は16人で計約400万円にのぼる。奈良県の会社は17年、基本給を6万~7万円と独自に設定し、定められた給料や残業代を支払わなかった。未払い金は実習生3人で計約900万円。残業は月平均80時間、多い月で約100時間を超えていた。
富山県の会社は18年、認定された実習計画を超えて数カ月にわたり月80時間以上残業させた。違反行為が発覚しないよう休日の出勤も記録していなかった。群馬県の会社は4人分の給料計約50万円を支払わなかった。
◆「ハラール給食」はわがまま? ムスリム一家の苦悩 11/8
ムスリムは戒律で豚肉が食べられない。今春、長女の小学校入学前に事情を話し、給食の豚肉除去を求めたが、「対応できない」と断られたという。
母親は「これから6年間、何より栄養面が心配。新宿区は多文化共生をうたっている。宗教対応を求めるのは、わがままなのでしょうか」と話す。
新宿区教育委員会によると、39小中学校のうち4校では豚肉除去をしている。学校運営課の係長は「宗教食について区として一律の取り決めはない。豚肉除去だけでなく、酒やみりんなど調味料も取り除くなど要望は様々だから。
文科省によると、宗教食への国の対応指針はない。
早稲田大の店田(たなだ)廣文教授の推計によると、在日ムスリムは約20万人(18年6月現在)。その8年前の調査に比べて約2倍増。
三重県四日市市では独自で、宗教食への対応マニュアル策定に向けて動き出した。宗教食に最大限対応する保育園もある。
◆高校生の姉弟らペルー人家族の在留認めず 大阪地裁判決 11/29
ペルーから不正入国した両親のもと、日本で生まれ育ったきょうだいと母親を強制退去とした国の処分は子どもの権利条約に反するなどとして、国に在留特別許可を求めた訴訟の判決が29日、大阪地裁であった。裁判長は3人の請求を棄却した。訴えていたのは高校3年の女子生徒と高校1年の弟、母親。
判決などによると、母親と姉弟の父親は1990年代、他人名義のパスポートでペルーから来日。その後、2人が生まれた。だが父親が2011年に出入国管理法違反容疑で逮捕され、一家4人は12年に強制退去を命じられた。一家は13年に在留特別許可を求めて提訴したが、敗訴が確定。16年にまず父親が強制送還された。残った3人は一時的に収容を解かれる仮放免の状態で暮らし、姉弟は日本の学校に通学。「姉弟が日本での生活に一層根付いた」として17年に改めて在留特別許可を求めて提訴した。
判決は、国際慣習法上は国家は外国人を受け入れる義務はなく、外国人の権利は入管法の枠内でのみ認められるとした1978年の最高裁判決(マクリーン判決)をふまえ、在留特別許可には法務大臣に広い裁量権があると指摘。子どもの権利条約もその裁量権を制約するものではないとした。
そのうえで、姉弟が日本で育ったのは最初の強制退去処分に従わず不法残留が継続した結果に過ぎず、裁量権の逸脱はないと結論づけた。また女子生徒と弟はスペイン語能力やペルーの文化・生活様式を一定程度身につけており、父親が帰国しているのでペルーでの生活基盤を築きやすいとも判断した。
※あまりにも、情のない厳しい判決内容と言わざるを得ない。
●一緒に考えませんか!
在留特別許可は、非正規滞在外国人が出入国在留管理局に日本での滞在の許可を求める制度です。その許否判断に当たっては,個々の事案ごとに,在留を希望する理由,家族状況,生活状況,素行,内外の諸情勢その他諸般の事情に加え,その外国人に対する人道的な配慮の必要性と他の不法滞在者に及ぼす影響とを含めて,総合的に判断しているとのこと。
2018年中の在留特別許可数は152件。うち高松出入国管理局関係は2件。
不法滞在という表現が一部にありますが、彼らの中には、日本人夫のDVから逃れるため、あるいは子どもが生まれ離婚を強いられ母国に帰らされるのを恐れ所在を隠し、やむを得ず在留期間の更新ができずオーバーステイになった外国人女性などもいます。この申請を認められるかどうか、養育中の未成年者がいるなどは比較的認められやすいが、上記のように高校生での不許可の場合もある。これまでの先例(www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan25.html)から類推することは一応可能だ。しかし、すべては法務大臣の自由裁量に任されている。もっと納得できる、透明性のある諾否判断の仕組みが必要ではないだろうか。
◆編集後記
12月8日(日)15時から、丸亀市城乾コミュニティセンター1階小会議室で「外国人住民向け生活相談会」を開催します。参加は自由です。ご参加ください。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
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メルマガ 第83号
(2019年11月6日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆まるがめ子どもにほんごひろば200回開講
2012年7月に第1回のひろばが開講してから、2019年10月で200回を数えた。
この間、参加した児童生徒数は延べ1,144名、参加したボランティア数は延べ1,324名。1回当たり参加児童生徒は5.7名、1回当たりボランティア数は6.6名。なんとかマンツーマンの学習支援体制がとれたことはとても良かった。
◆技能実習生、失踪したら賠償金 日本の監理団体が裏契約 朝日 10月8日
外国人の技能実習制度をめぐり、受け入れを担う日本側の監理団体がベトナムの送り出し機関との間で、実習生が失踪したら賠償金を支払わせるなどの裏契約を交わしていたことが法務省関係者への取材でわかった。出入国在留管理庁と厚生労働省は、不適切な報酬の受け取りを禁じる技能実習適正化法に違反したとして、千葉、埼玉両県の二つの監理団体の運営許可を近く取り消す。
入管庁は、賠償金などの原資は実習生が応募する際に送り出し機関に支払う費用に上乗せされる仕組みだったとみている。監理団体は9月末時点で全国に2,700ある。今回の不正は実習生の入国前に発覚したが、同庁はこうした不正が横行している可能性があるとみて調査する。同庁によると、2018年に失踪した実習生は9,052人で、12年と比べ約4.5倍増えた。国別ではベトナム人が全体の半数以上を占めて最も多く、中国、カンボジアと続く。
◆県介護福祉士会・県社会福祉士会合同研修会が丸亀市飯山総合福祉センターで開かれ、ひろばの安藤が講演 19日
講演は、「さまざまな生活課題を抱える外国人住民とどう向き合い、どう福祉的支援につなげるか」(1)どう向き合うのか ①なぜ支援するのか ②外国人とは、生活課題は (2)どう支援するのか ①相談対応事例 ②どう支援をつなげるか (3)共にどう暮らす ①地域とどうつながるか ②社会的資源との関わり これらの内容について話す。
講演のあと、ペルー人女性2人とのトークがあった。2人からは、家族をペルーに残し来日した事情、当初は日本人から差別的言動があったこと、学校での子どもへのいじめ、労働環境の厳しさなどが話され、好評価だったと感想。
◆「言葉の壁」超え方伝授 外国出身の子供に日本語教室200回 毎日 31日
香川県丸亀市の城乾コミュニティセンターで開かれている小中学生向けの日本語教室「まるがめ子どもにほんごひろば」が、2012年の開講から200回を迎えた。ボランティアによる運営に支えられ、異国の地で生きる子供たちの居場所となってきた。節目を記念した今月26日の教室には来春県内で就職することが決まっている外国出身の男性2人が特別参加し、言葉の壁に直面しながらも道を切り開いていった経験を“後輩”たちに伝えた。
26日の教室では、事務局長の安藤州一さん(70)が親交のあるパキスタン出身のセイエッド・サルマン・ラザさん(19)=綾川町=と、フィリピン出身の荒井カーロさん(22)=高松市=に依頼し、子供たちに経験を伝えてもらうミニ講演会が開かれた。
セイエッドさんは父の仕事の関係で12歳の時に来日。だが中学では日本語が分からず、授業の理解に苦しんだ。それでも辛抱強く学校に通い続けたことで、「先生たちも『助けてあげよう』となってくれた」。卒業後は私立高校に進学。そこで自動車整備士になる目標を見つけ、さらに専門学校へ進んだ。来春からは念願の自動車会社で働く。「諦めなければ絶対に道は開ける」
荒井さんも12歳の時に来日。言葉の理解が不十分なため、2学年下の小学4年に編入したという。中学を経て、高校は定時制を選択。卒業後はセイエッドさんと同じ自動車整備士を目指し、専門学校に進んだ。就職先も既に決まっている。「今は夢がなくても、学校に通っていれば見つかる」と進学の大切さを伝えた。
外国にルーツを持つ子供たちは、言葉の壁や身近にロールモデルが少ないことから将来の展望を具体的に描きにくいという課題がある。安藤さんは「子供たちが日本での生活に希望を持てるようなきっかけ作りをしていきたい」と話す。今後も日本語教育を柱にした支援を続けていく考えだ。
●一緒に考えませんか!
「自治会で多文化共生を考えることはそんなに難しいことなのか?」
「私たちの自治会で外国人とどう向き合っていくべきか」を聞いたところ、「外国人とはあんまり問題は起きてはいないので、考える必要はない。」「自治会にはひとり暮らしの高齢者の問題など他にすべき課題がある。」「自治会ではなく、市当局がやるべきことである。」「外国人は今はあまり多くないので、多くなってから考えたらいい。」などの意見が出されたそうです。読者の皆さん、これをどう思いますか。
◆編集後記
11月24日(日)12:00~「吉川英治さんとの交流会」さらに、12月8日(日)15:00~外国人住民との生活懇談会を ともに、丸亀市城乾コミュニティセンターで開きます。どうぞ、ご参加ください。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
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メルマガ 第82号
(2019年10月4日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆ユネスコ子どもキャンプに参加
9月21日(土)、22日(日)は、高松ユネスコ協会主催のこどもキャンプが五色台野外活動センターで開かれました。私も、フィリピン親子が参加したいと言うので、付き添いを兼ねて参加したところ、インドネシアの技能実習生3名を含めた外国人参加者班5名の班長兼スタッフに指名されていました。班ごとで協力して、1日目は夕食のカレーライスを作り、夜の天体観測はあいにくの曇天のため、天体教室にメニュー変更(口径62cm 四国有数の反射式天体望遠鏡を覗けず残念)、2日目は新聞紙でしんを巻いて鉛筆を作るクラフトづくりと杉板を焼き、その板に松笠なとの自然植物素材を貼り付けるクラフトづくりに専念。久しぶりの一泊キャンプを体験して、年齢的に集団生活に疲れたものの、班長としての責任感を感じながら、外国人の方との交流を楽しみました。
◆毎日新聞香川版にひろば活動の記事が掲載されました。9/27
9月21日のひろばに毎日新聞の記者が訪問。記事では、ひろばの活動状況と併せて担い手確保の課題も。今後、継続的な取り組みのためにも高校生、大学生、若手ボランティアなどの参加は欠かせない。
◆日本国籍と米国籍の男性カップルが国家賠償請求訴訟 9/12
日本人の異性の外国籍パートナーであれば日本人配偶者の在留資格が出る。ところが、日本人の同性の外国籍パートナー(は)該当しない。弁護団は、「安定した在留資格を出さないことは、愛する人とともに暮らすという、人として最も根源的な権利を奪うもの」と指摘。※パートナーシップ制度は日本では現在23自治体が導入している。
◆ 外国から来たばかりの子どもの「初期教室」 全国の自治体に広がる 9/16
初期教室は、日系ブラジル人が多い東海や北関東の自治体で特に目立つ。多くはポルトガル語の通訳を雇うが、ここ数年は出身国が多様になり、対応に苦慮しているという。教室の運営を外部に委託する自治体もある。静岡県の菊川、掛川、御前崎の3市は3年前から、共同で県内のNPOに委託する。
◆外国人の子ども、2万人不就学か 半分は自治体把握せず 9/27
日本に住む外国人の小中学生にあたる子ども約12万4千人のうち、約2万人が就学していない可能性があることが27日、文部科学省が初めて実施した全国調査でわかった。全国の教育委員会を通じて、今年5月時点で住民基本台帳に記載がある外国人の子らを対象に調べた。その結果、保護者に面会するなどして不就学と確認できた子が1千人、戸別訪問時に親が不在などで就学状況を確認できなかった子が8768人、台帳に記載はあるが自治体が状況を確認していない子が9886人に上った。不就学の可能性がある子は、東京や神奈川、愛知、大阪など都心部に多かった。
◆入管施設での外国人死亡は餓死 入管庁「対応問題なし」10/1
大村入国管理センター(長崎県)で今年6月、収容中の40代のナイジェリア人男性が死亡した問題で、法務省出入国在留管理庁は1日、食事や治療を拒否したことによる「飢餓死」だったとする調査結果を公表した。
〈外国人の長期収容問題〉 全国に17ある出入国在留管理庁の施設で、超過滞在などで在留資格を失い、国外退去命令を受けた外国人の収容が長期化。本人が難民認定や在留許可を求めて訴訟を起こしたり、当該国が受け入れを拒んだりしていることが原因だ。昨年末時点で収容者1,246人の半数以上にあたる681人が半年以上収容されており、一時的に外に出られる「仮放免」を求める「ハンガーストライキ」が相次いでいる。
●一緒に考えませんか!
社説)外国人の未就学 社会の姿勢が問われる 10/4 朝日の記事
制度のすき間に落ち、社会に疎外感を抱きながら成長していく――。そんな状態を放置しておいていいはずがない。住民基本台帳にはその年代の子が約12万人登録されているから、6人に1人が学校教育から閉めだされている計算だ。
しかも、こうした外国人の家庭に対し、多くの市区町村が就学を促す働きかけを行っていない。また、入学前に送る案内も日本語だけで表記している例が珍しくなく、送付すらしていないところもある。
こうした消極的な対応の背景には、外国人の児童を就学させる義務を定めた法律がないことがある。だが、国際人権規約は「すべての者」に教育機会を与えるよう加盟国に求めている。どの国に住もうと、子どもには教育を受ける権利がある。
政府・国会はすみやかに制度の見直しに取りかかるべきだ。各教委もまた、国際交流を担当する他部局や民間団体の力も借り、対象者に通知するなどして就学に道を開く責務がある。
教委側の事情もわからないではない。不就学の子を探し出しても、対応できる教師や通訳の数は少なく、支援のための予算も限られる。実際、学校に来ても日本語がわからず、授業についていけないまま姿を消してしまう子もいる。国は市区町村に対応を迫るだけでなく、人材の育成・雇用に必要な財政支援を惜しんではならない。
少子高齢化の対策として、安倍政権は外国人労働者の受け入れ拡大にかじを切った。今後、日本に定住し、長じてその一員として社会を支える外国籍の子が増えてゆくのは間違いない。生活や仕事の基礎を身につけるには教育が不可欠だ。
文科省の別の調査によると、日本語が母語でない高校生の中退率は平均の7倍以上で、非正規職に就く率や、進学も就職もしない割合も高い。安定した仕事をもたない若者が増えれば、影響は社会保障など各方面に及ぶ。外国籍の子の学びを保障することは、当人はもちろん、社会全体の利益につながる。
外国人を仲間として迎え入れ、真の共生社会を築けるか。国のあり方が問われている。
◆編集後記
「入管施設での外国人死亡は餓死」というショッキングな記事。ハンガーストライキをせずにはいられない、絶望的な心情を理解せず、食事を拒否したまま放置するとは。収容されている外国人に対する人権無視も甚だしい。
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◆紙芝居エンターテナー「鶯のジョー」こと山野嘉昭さんがひろばを8月24日(土)訪問されました。
鶯のジョーの紙芝居ショーの始めに、ひろば参加の子ども4名それぞれが「アンパンマン」紙芝居の登場人物の役になりきり、絵に合わせ、セリフを精一杯語りました。声は小さくとも、みんなの前で演じることができたことはとてもよかったと思いました。
◆ひろば200回開講に伴い、「外国人先輩に聞き、そして話そう!」
来月10月に、まるがめ子どもにほんごひろばが開講して以来、200回を数えることになることを記念して、ひろばの同窓会を開く予定です。これまでひろばに参加した子どものうち、中学校、高等学校などに進学している先輩を招き、子どもたちと交流してもらうとともに、ひろば参加者ではないが、現在
来春の就職に向け職業訓練に励むパキスタンとフィリピン青年から、子どもたちにエールを送ってもらうことを企画しています。ご関心のある方は参加自由ですので、どうぞお越しください。
と き 平成31年10月26日(土)10:30~12:00
ところ 丸亀市城乾コミュニティセンター2階小会議室
◆介護福祉士,看護師目指す外国人、落ちても「特定技能」へ 8/11(日)朝日
介護の人材不足を解消するため、政府は経済連携協定(EPA)で来日した外国人が目指す試験に落ちても帰国せず、在留資格「特定技能」に移行して介護現場で働けるようにする取り組みを進めている。すでに介護福祉士の候補者は移行できるようにしたほか、看護師の候補者も移行対象にすることを検討している。厚生労働省によると、介護人材は2025年度に約34万人不足する見込み。4月に導入した新しい在留資格「特定技能」では、介護分野は5年間で6万人の受け入れを見込むが、不足解消のめどは立っていない。
一方、EPAに基づく在留資格は、介護や看護の現場で働きながら、介護福祉士や看護師の資格取得をめざすものだ。合格すれば在留資格を上限なく更新できるが、不合格なら介護福祉士候補者は最長5年、看護師候補者は最長4年で帰国しなければならない。
制度が始まった08年度以降、介護福祉士の候補者はインドネシア、フィリピン、ベトナムから18年度までに約4,300人が来日。計1,724人試験を受けたが、約4割にあたる739人が不合格だった。政府は5月、得点が合格点の5割以上などの条件を満たした人が希望すれば、日本語試験などを経ずに「特定技能1号」に移行できるように運用要項を改正。特定技能1号は最長5年働けるため、あわせて最長10年働けるようにした。
さらに今後、看護師試験に受からなかった人も、一定の条件を満たせば特定技能に移行可能にすることを検討している。
●一緒に考えませんか!
「ロールモデル」について考えませんか。
外国につながる子どもたちの多くは、自分の進学や就職など将来の展望に大きな希望をもてなくなっています。その理由は、日本語、特に学校での学習言語が十分に理解できず、そのため学力が伸びていかないといった子どもたち個人の問題だけでなく、子どもたちを取り巻く社会、日本人との関係性やかかわりが非常に希薄であるといった社会関係に問題があると思います。身近に暮らす同国の外国人青年が日本で働いている姿を見ることがロールモデルになります。子どもたちと社会、地域との関わりをもっと増やす試みが求められます。
ロールモデルとは、「いろんな職業をもった社会人や外国人市民、企業などとの出会いの場を設けることで、子どもたちの将来に対する展望や主体的な人生設計を促し、具体的に社会で生きていくことがイメージできるようにすること」である。子どもたちかがロールモデルとの交流や対話を通じて、進路や将来に対する前向きな「意欲」、社会や職業に対する「興味関心」など、将来への展望を描き、自らのアイデンティティの形成やそれに向けた具体的な行動を動機づける学びを得ること。」(聖泉大学森講師論文から抜粋)
◆編集後記
10月25日(土)開催の「外国人先輩に聞き、そして話そう!」も、ローモデルを意識した企画です。「将来、何になりたい?」とか、「将来の夢は何?」と子どもたちと話し合ったり、ゲストのパキスタンとフィリピンのお兄ちゃんに質問したり、一緒にゲームしたりすると楽しいですね。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
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◆外国人生徒等に対する2019年度高校入試の概要
外国人生徒等に対する高校入試特別措置等の調査は、国からの事業委託を受けて「中国帰国者支援・交流センター」がこれまで実施していたが、2016年から「外国人生徒・中国帰国生徒等の高校入試を応援する有志の会」が引き継ぎ行っている。同会から当ひろばに香川県の調査依頼があり、このほど、全国の調査結果が冊子にまとめられた。
●調査地域:47都道府県と市立高校のある自治体あわせて合計61地域●高校入試特別措置等①特別措置:時間延長、漢字にルビ、辞書の持ち込み、別室受験、教科減など②特別入試枠:特定の高校に、外国人生徒等を対象とした入学定員枠を設けている。
●調査結果:特別措置、特別枠がある地域を「○」、これらがない地域「×」、その他の地域「△」(1)すべてが「○」は6地域(神奈川県、茨城県、山梨県、鹿児島県、長崎県、福岡市)(2)すべてが「×」は3地域(石川県、高知県、さいたま市)(3)特別措置が「○」は30地域:[外国人生徒等の滞日年数制限や措置の内容は地域によって大きく異なる。(4)特別枠が「○」は17地域:滞日年数制限や学校数、定員、試験内容は地域によって大きく異なる。すべての高校に特別枠があるのは茨木県、山梨県、岐阜県、長崎県。
※香川県の状況:特別措置「△」(入学者選抜実施細目において「外国人生徒等の選抜にあたっては、海外経験を十分考慮するとともに、その事情により一定の配慮をすることができるものとする」と定めており、日本語能力に配慮して面接を行っているが、学力検査での時間延長や科目減などは行っていない。また、平成28年4月1日以降に中学校に入学した者に限る)特別枠「×」、2018年度入試の受験者数・合格者数は非公開。https://www.kikokusha-center.or.jp/shien_joho/shingaku/kokonyushi/other/2018/37kagawa.htm
◎上記の調査結果を皆さんはどう思われただろうか。外国人生徒等の高校入試に特別措置や特別枠がすべて設けているのは全体のたった9.8%である。四国では、徳島県が進んでおり、特別枠は「×」だが、特別措置は「○」(時間延長,漢字にルビ,辞書の持込など具体的な措置は受検者の状況を聞き,各校と教育委員会が協議をして決定しており、試験は数学・英語・作文が多い。)
香川県でも、せめて、徳島県ぐらいの特別措置を望みたい。
◆日本に住む外国人、初の2%超え 島根・鹿児島15%増 朝日7/10
日本に住む外国人の数は今年1月1日時点で約266万7千人となり、日本の総人口約1億2,744万4千人(前年比約26万人減)に占める割合が初めて2%を超えた。一方で日本人人口は前年より約43万人少なく、09年をピークに10年連続の減。
総務省が10日、住民基本台帳に基づく人口調査として発表した。外国人は前年より約17万人、6.79%増え、5年連続で増加した。外国人の割合は、前年の1.96%から2.09%に上がった。
全47都道府県で増加し、島根や鹿児島、熊本など10道県で10%以上伸びた。政府が2017年11月に外国人技能実習生の職種に「介護」を加えたことや、急増する訪日外国人観光客を接客する店員らを企業が多く雇い入れたことなどが影響しているとみられる。
※香川県内の外国人 12,467人(前年比935人増、8.1%増)
丸亀市内外国人2,088人(前年比65人増、3.2%増)
※在留外国人統計(総務省)2018年12月末では、
全国の在留外国人数 2,731,093人 香川県 12,597人 丸亀市 2,039人
●一緒に考えませんか!
今回は、「多文化共生と個人の多様性の尊重」について考えてみたい。総務省の研究報告書には、多文化共生とは「国籍や民族などの異なる人々が、文化的な違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、共に生きていくこと」とある。早稲田大学の山西教授は「国籍や民族など複数の「文化」がある地域社会で共存するというと、「~人」、「~教徒」などといったアイデンティティにのみに固定して考える傾向があるが、実は、さらに女性であったり、母親であったり、主婦であったりという複数の異なる個人が共存することであったりする。それは、「多様な価値観、多様なアイデンティティを有する複数の個人が一つの空間の中で共に生きることであり、文化を構成する最小単位は個人の中にある何らかの帰属意識である」と言う。多文化共生は、国籍、民族、宗教を超えて、異なる人と人の多様な関係性を尊重し生きることだと考えると、もっと身近な視点で考えられるのではないかと思ったりするのだが。
◆編集後記
夏休みに入って、ひろばへの子どもたちの参加は6~7名でいつもと変わりはない。一昨年以降、夏休み限定のひろばを開催していないことも参加が増えない原因かも知れないが、長期休暇に限らず、ひろばへの参加を期待したい。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
〒761-2407 丸亀市綾歌町富熊5034-14 TEL:080-3921-9414
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(2019年7月3日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆県介護福祉士会がひろばで出前講座を開く。
6月29日(土)のひろばの学習後半は、「いのちの先生授業」と題する介護の講座。参加した9名の子どもたちは、同会から来られた3名の職員から、介護福祉士の仕事の話を聞くとともに、身体に装具をつけてのお年寄りの疑似体験、車いすの試乗などを行った。視野が狭い特殊メガネや重り付きのチョッキ・靴、物をつかみにくい手袋、杖などに興味深々、お年寄りの気持ちも感じ取れ、楽しい学びの時間となった。
◆日本語学習支援、責務に 国や外国人雇う事業主 法案成立へ 6月21日
日本に住む外国人の日本語習得を後押しする「日本語教育推進法案」が21日、参院で可決された。国や自治体、外国人を雇う事業主の責務を明確にし、日本語教育を希望する外国人については希望や能力に応じて「機会が最大限に確保される」ことなどを求めている。
文化庁によると、日本で日本語を学ぶ外国人は2017年度は約24万人に達した。今年からは新在留資格「特定技能」ができ、人数はさらに増える見通し。
法案が日本語教育の対象としているのは外国人の子どもや留学生、就労者ら。国と自治体は役割分担をしながら日本語教育推進の施策を実施すること、事業主は雇用する外国人やその家族が日本語を学ぶ機会を提供し、支援することをそれぞれ責務とした。また、国に対しては質の高い日本語教師の養成や、日本語能力の適切な評価方法の開発なども求めている。
法案では、事業主に対して日本語教育の責務を課し、事業主の取り組みを国が支援するとしている。支援策の一つに挙げたのがインターネットを活用した教材開発だ。日本語教室に通えない実習生らでも学べるようにするねらい。
法案では、政府は日本語教育を促す財政措置を講じるとしている。ただ、雇う企業側にどんな取り組みを促し、国がどう支援するのか、といった具体策までは踏み込んでいない。
◆技能実習生、2012~17年の6年で171人死亡 法務省が調査結果発表
また17年1月~18年9月の間に、失踪して「不法残留」などで摘発された実習生5,218人のうち、約15%の759人が最低賃金割れや不当な残業など不正な扱いを受けていた疑いがあるという。
◆特定技能の評価試験では初めて技能試験の結果が発表された。
4月25日・26日に東京・大阪で行われた特定技能の外食業技能測定試験ですが、460人の受験者の内「347人」が合格した。合格率は75.4% 国籍・地域別
・ベトナム 203人・中国 37人・ネパール 30人・韓国 15人・ミャンマー 14人・台湾 10人・スリランカ 9人・フィリピン 8人
合格者の男女別では男性が231人、女性が116人との統計が出た。早ければ7月頃に特定技能の外食分野で働くことが可能となる。第1回目の外食試験では、大手外食業会社などで自社で働くベトナム、フィリピン、インドネシア、中国人などの留学生アルバイトに受験をさせて特定技能試験の合格を目指す傾向が伺えた。4月26日も試験が行なわれ2日間で約1千人が受験を受けた。また、6月には全国7都市で2千人規模を想定した試験を実施予定。そして、秋には3千人規模の試験を行うことも想定されている。
●一緒に考えませんか!
21日に成立した「日本語教育推進法」。企業、国、自治体の責務の規定はあるが、その中身に具体策はあまり盛り込まれていない。また、企業の責務を強調するのではなく、国や自治体の責務をもっと前面に出す法案であってほしかった。ドイツでは2005年に移民法で統合コースを定め、ドイツ語600時間、ドイツの政治や文化を60時間学ぶことになっている。日本でも、将来的な格差を生み出さないためにも、国の責任で外国人が無料か低額で日本語教育を受けられる制度が必要だと思う。
外国人労働者というと、すぐ日本人の職が奪われると騒ぐ。そういう感情的な議論ではなく、もっと、実証的なデータ分析を踏まえた議論が望まれる。
日本にはすでに273万人もの在留外国人がいる。日本はすでに世界第4位の移民国であるという統計もある。私たちは、「日本人と外国人で将来の日本の文化を創造しよう!」といった発想をもつ必要があるのではないだろうか。
◆編集後記
ひろばへの子どもたちの参加は、最近では毎回10名前後ある。中国4~5名、ペルー3~4名、フィリピン2~3名である。2時間の学習支援だが、1時間すぎたあたりで子どもは集中力がもたないのか、各自思い思いの遊びに向かう。そんな時、29日のような外部講師が入ると、子供たちの目の色が変わり、活気づく。
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◆ひろばボランティアさんを募集しています。
最近、ひろばへの子どもたちの参加数は多くなっており、10人を超える日が常態化している。嬉しい悲鳴であるものの、ボランティアさんが少なく、マンツウマンの指導ができていない状況です。子どもたちに寄り添うことができる方なら、どなたでお越しください。お待ちしています。
◆「ふれあいまつり城乾」での出店 6/2(日)
今回で3年目です。ひろばのボランティアによる「にほんごビンゴゲーム」、メキシコの留学生と英語通訳者による「世界10か国の旅すごろくゲーム」、丸亀市の行政相談委員らによる「おしゃべり・相談コーナー」、四国行政評価支局の出前PRと盛りだくさんの内容でした。多くの子どもたち、ペルー、フィリピンの市民が多数参加。彼ら彼女らの話し声や笑い声が会場内に響きわたり、盛況であった。これからもこのまつりを継続していこうと思った。
◆外食業で347人が合格=最多はベトナム-新在留資格 5/21(火) 時事通信
政府が4月に導入した新在留資格「特定技能1号」の技能試験結果が21日、初めて発表された。外食業に関し、業界団体が実施した試験に347人が合格した。合格者は日本語能力の要件を満たしていれば、在留資格を得ることができる。外食の試験は4月25、26両日に東京と大阪で実施され、460人が受験。合格率は75.4%だった。ベトナムが最も多く203人で、中国37人、ネパール30人と続いた。男女別では男性が231人、女性が116人だった。特定技能1号は人手不足が深刻な14業種が対象。政府は5年間で最大34万人余りの受け入れを見込み、うち外食では5万3000人と想定している。
次回の外食の試験は、6月24~28日に札幌、名古屋、福岡など計7都市で実施予定。このほか、介護、宿泊の2業種でも4月に試験を実施しており、5月中に結果が明らかになる見通しだ。特定技能1号の取得は試験に合格するほか、約3年間の技能実習によっても可能。既に実習生だったカンボジア人女性2人が9日に農業(耕種農業)の資格を取得している。
◆福島原発の特定技能外国人就労「極めて慎重な検討」要請 5月22日 朝日
東京電力が4月に始まった在留資格「特定技能」の外国人労働者を福島第一原発の現場作業に受け入れる方針を表明したことについて、厚生労働省が21日、「極めて慎重な検討」(根本匠厚労相)を東電に求めた。日本語に不慣れな外国人労働者が放射性物質の残る現場で働くことは労災事故につながりかねないためで、事実上、受け入れ方針の見直しを促した。在留期間が最長5年の外国人労働者が帰国後、被曝線量なども含めた健康チェックを将来にわたって確実にできるのかを疑問視する声があり、送り出し国の側からも懸念が出ている。
●一緒に考えませんか!
自治会活動と多文化共生
〇愛知県岡崎市:町内会のための外国語入門講座(タガログ語・ポルトガル語)を開催しているケース
〇愛知県西尾市:外国人が集住する県営住宅では、自治会活動に外国人住民を積極的に招き入れ、トラブル・摩擦の解決に向かったケース
以上は、私がネットで確認した僅かのケースだが、今後の丸亀市での多文化共生の視点を考える上で、参考となると考える。
ひろばでは、昨年度から、「まるがめ外国人住民との交流事業」を実施したのに続き、今年度から「まるがめ外国人住民子育て・生活相談事業」を実施する予定である。その内容は、①丸亀お城村での外国人住民との相談テントの開設②ふれあいまつり城乾での外国人住民とのおしゃべり・相談コーナーの開設
③ひろばに参加する子どもたちの親との子育て相談会を計画している。(①②については実施済み)今年度は、ひろば開講200回を10月に迎える。その節目に当たり、①~③に加えて、上記の愛知県の事例を踏まえ、丸亀市内で外国人住民の居住が多い自治会と連携し、外国人との共生の取り組みができないものかと考えている。読者の皆さんのご意見をお願いします。
◆編集後記
前号で、東京電力福島原発で特定技能外国人を就労させる問題を指摘したが、さすがにまずいと思ったのだろう、厚労省が東電に見直しを促した。至極当然である。同じ労働者であり、日本人と区別する理由はないと強弁するが、将来帰国することが想定される外国人労働者に対する人権感覚の無さは絶望的ですらある。このような東電の姿勢が、今後の特定技能の外国人労働者に対する他企業の姿勢に影響を及ぼさないことを願うばかりである。
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(2019年5月8日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆ひろばのお城村たべものテント 今年も開店
5月3日(金)と4日(土)に丸亀城内資料館前芝生広場で開店しました。ペルーのスイーツ「アルファホール」とフィリピンのフェアトレードのコーヒーをセット価格300円で販売しました。お陰さまでアルファホール完売しました。また、外国人住民との交流パーティー(3日4日11:00~13:00)も盛況のうちに終わりました。参加してくれた、ペルーとフィリピンのお母さん、お父さんたちありがとうございました。今年のテントは、外国人住民との交流をメインに考え、お国柄ビンゴクイズ大会とポットラックパーティで交流を盛り上げました。特にフィリピンの3家族、ペルーの2家族の協力なしには開催できませんでした。連日料理を作ってくれたし、友人も誘ってくれました。また、ビンゴ大会では、メキシコの留学生にスペイン語の、日本人の友人に英語の通訳をお願いし、楽しい時間を過ごすことができました。こんな中でもフィリピンの方から社会保険の相談があり、これには参加した外国人サポートセンターの行政書士、社労士のメンバーが対応しました。
◆外国籍児童・生徒1万人超が日本語「無支援」5/4(土) 毎日
日本語指導が必要な児童生徒は全国の8,396校に4万3947人。このうち3万3,547人は日本語指導のため特別に配置された教員(加配教員)や非常勤教員、ボランティアらから指導を受けていたが、24%に当たる1万400人は誰にも指導されていなかった。無支援状態の児童生徒は14年度調査に比べ3,684人増えていた。指導を受けられていない児童生徒は、愛知県1,343人▽東京都1,129人▽神奈川県1,039人――など外国籍児らが多く暮らす自治体が上位を占めた。割合順は、長崎県61%▽鹿児島県43%▽三重県39%――など。33都道府県で無支援状態が2割を超えた。開示資料によると加配教員は全国に2,224人しかおらず、8,396校の30%に当たる2,491校は指導者がいなかった。文科省は日本語指導が必要な児童生徒18人当たり担当教員1人を増員するとしているが、1校当たりの外国籍児らの在籍数は「5人未満」が7割以上で、対策が追いついていない。
文科省は教員が児童生徒と対話をしながら、複数日にわたって日本語能力を測る「Dialogic Language Assessment(DLA)」の活用を推奨しているが、判定に時間がかかることなどから導入は2割程度にとどまっており、大半の学校が授業の様子や来日後の期間を基準に日本語能力を判定している。
◆初の「特定技能1号」はカンボジアの2人 農場で就労へ 4月26日
出入国在留管理庁は、カンボジア国籍で技能実習生の20代の女性2人に新しい在留資格「特定技能1号」への変更を許可すると発表した。業種は農業。2人は初めての特定技能の資格取得者となる。2人は大阪府内の農業法人「GFF」で耕種農業の技能実習を約3年経験してきた。特定技能に変更した後も、引き続き同社の和歌山県御坊市などの農場で働く予定という。同社の担当者は「この制度は画期的。人材が足りない部分もあったが確保された。今後も使っていきたい」と話した。新制度では、技能実習生の場合、特定技能の対象となる14業種と結びつく職種で約3年の経験があれば試験を受けずに特定技能に資格を変更することができる。入管庁によると、今月1~19日に約3年の技能実習の経験がある計27人から特定技能への変更申請があった。国内の4人と、実習終了後に母国に帰国した23人といい、今回認められた2人以外の25人は審査中。また入管庁は26日、特定技能の外国人を受け入れる企業などに代わって日常生活などの支援を担う「登録支援機関」として、8個人・法人を登録した。19日までに1,176の個人・法人から申請があったという。
●一緒に考えよう!
・今年4月に改正された特定技能の在留資格の創設は、これまで一定の技術や身分上の資格に国が認めていた就労を新たに14の業種に就く外国人に与えようとするもので、将来的には永住への道につながると言われている。政府は、日本の将来設計をどう描こととしているのか、その説明責任が果たされていない。国民は、日本が移民を受け入れる国であることを自覚し、外国人と共生する覚悟をもつことが必要であろう。そうでないと、いつまでも、外国人と同じ空の下で暮らしているにも関わらず、お互いが交わることのない平行社会状況を続けることになる。それは、お互いにとって不幸なことであろう。どのような向き合い方、関係づくりをしていけばいいのでしょうか。ご意見を!
◆編集後記
「外国人労働者を福島原発の廃炉作業に」というショッキングなニュース。東電は「日本人が働いている場所は分け隔てなく働いてもらうことができる」と判断したと話すが、そんな説明が海外に通じるのか。一定の被曝線量を超えれば生命に危険が及ぶ。問題のある労働分野への就労はもっと慎重に考えるべきでは。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
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メルマガ 第76号
まるがめ子どもにほんごひろば メルマガ 第76号
(2019年4月16日発行)毎月随時発行(記事、論文等の引用は太文字)
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◆NHK 四国らしんばん ひろば活動を紹介
以前から数回に渡って取材を受けていたNHKの四国らしんばんの放送が4月12日(金)19:30から行われた。ひろば活動の放映は最後の1分余。4月からの国の外国人人材の拡大に伴う企画で、在留外国人との共生、日本語教育の必要性の話の中でひろばが挿入された格好だ。番組の構成をこちらが注文をつけられないが、正直、外国につながる子どもたちのことが十分伝えられているかどうか疑問だ。しかし、ひろば活動が紹介されたことは素直に喜びたいと思う。
◆丸亀お城村のひろばの飲食テントが開設
当ひろばでは、5月3日(金・祝)、4日(土・祝)両日とも9時から丸亀城の資料館前芝生広場で、今回で3年目となるたべものテントを開設します。両日とも11:00~13:00に外国人住民との交流パーティーを開催します。多くの方のご来場を!!
◆ひろばH30年度決算書承認される
去る4月6日(土)ひろば終了後に再度総会を開催し、監査報告後、最終の決算書を承認した。(ひろば事業会計) 収入 87,554円 支出 43,913円 繰越額 43,641円(交流事業会計)H30決算 収入 185,160円 支出 183,053円 繰越額 2.107円※H30年度から、城乾コミュニティセンターでの活動以外の事業を行うため、新たに交流事業会計を創設。
◆外国人労働者の支援窓口が開所 県庁、多言語で対応 4/2 四国新聞
外国人の生活相談に多言語で応じる一元的窓口「かがわ外国人相談支援センター」と、県内事業所や外国人労働者からの相談に対応する「外国人労働人材関係相談窓口」が1日、県庁内にオープンした。センターは、国の総合的対応策を受けて開設。英語や中国語、韓国語、ベトナム語など常時17言語に対応し、在留手続きや子育て、医療・福祉など生活全般の相談を受け付ける。5月下旬をめどに、高松市番町のアイパル香川に移転する予定。相談窓口は、県独自の施策として労働政策課内に設置し、外国人労働者を受け入れる県内企業の相談などを受け付ける。県によると、県内の在留外国人は昨年6月末で1万1,
805人、外国人労働者は同10月末で8,703人。
◆外国籍の子ども 約8,400人が「不就学」のおそれ 4/2 NHK
日本に住む外国籍の子どものうち、推計でおよそ8,400人が小中学校に通えていない「不就学」のおそれがあることがNHKの分析でわかりました。専門家は「これだけの子どもたちが学校で学べていないおそれがあるという事実を、どう受け止めていくかが大きな課題だ」と指摘しています。
◆申込者の半数程度しか受験せず “在留資格取得”試験 4/15(FNN)
4月に始まった外国人労働者受け入れ制度で、14日、初めて日本国内で特定技能試験が行われたが、申込者の半数程度しか受験しなかったことがわかった。
14日は、対象14業種のうち、宿泊業の試験が全国7カ所で行われた。東京会場では、当初220人の定員を超える申し込みがあったが、試験を受けたのは124人にとどまり、ほかの会場でも受験者数は伸びなかった。結局、全国で試験を申し込んだ761人に対して、実際には391人しか受験せず、申込者の半数程度にとどまった。
◆日本への難民申請が半減 「偽装申請」の抑制策に効果?3/27
2018年に難民認定を申請した外国人は1万493人で、17年に比べて半減した。法務省が27日、発表した。申請者の減少は10年以来8年ぶり。法務省は、就労目的の「偽装申請」に厳しく対応する運用を18年1月から始めた効果が出たとみている。18年の難民認定者は42人。17年の20人より増えたが、主要7カ国(G7)の他国が十数万から数千の単位で受け入れていることと比べると依然少ない。このほか、人道的な配慮を理由に40人の在留を認めた。
◆昨年の外国人強制退去、1万6,269人 6割が不法就労 3/27
法務省は27日、2018年に出入国管理法違反で強制退去の手続きを取った外国人が1万6,269人だったと発表した。17年に比べて2,583人増えた。全体の6割が不法就労だったという。18年に上陸を拒否した外国人は9,179人だった。不法就労目的にもかかわらず、観光や親族への訪問などと偽って申請をしたのが7,243人で8割近くを占めたという。
◆編集後記
4月6日(土)から今年度のひろばがスタート。この日は、通算175回目だが、児童は5名とやや少なめだった。今年度から、誕生日を迎える子ども、ボランティアを毎月祝う会を新企画。4月の誕生日会では、突然のバースデイソングとお菓子のプレゼントでおお盛り上がり。それから、この間の丸亀市長への要望書の回答が市から届いた。これからも外国人からの意見は聞くし、関係の講座も開くし、外国人への災害時の対応は参考にすると、前向き回答ではあったものの、検討の中身は不明で具体的に事業を行うとは言ってくれなかったのは残念だった。
■編集・発行 香川まるがめ子どもにほんごひろば事務局 文責:安藤
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