メルマガ 2017.10.2

まるがめ子どもにんごひろば メールマガジン
~外国にルーツをもつ子どもたちとその保護の学習支援、外国人住民とのつながりに向けて~ 
通算第50号(2017年10月2日発行)毎月1回月末及び随時発行 
URL:http://marugame-kodomo-nihongo.net/で閲覧可 本文中引用文は太字記載

◆外国人住民からの相談事例
去る6月24日(土)と7月22日(土)に総務省四国行政評価支局が主催で丸亀市城乾コミュニティセンターにおいて開催した「外国人住民との行政懇談会」以降、参加した外国人住民らから各種の相談が寄せられるようになった。その中から、当人のプライバシーに配慮したうえで、皆さんに情報提供することで、今後の外国人住民との交流の中で参考としてほしいと思われる事例について報告する。
○国際免許における再入国3ケ月ルールをご存知ですか?(相談事例その1)
その外国人住民は母国で自動車の国際免許を取得し、その後日本に入国した。そして母国の運転免許証の更新のため、再入国手続きをとり、昨年12月下旬に出国し、今年2月上旬に日本に入国した。ある日、自動車運転中、道路交通法違反で警察官に止められた。その時、母国の運転免許証と国際免許証、さらにはパスポートを提示したところ、警察官から「あなたは、直近の再入国に際し、出国から入国の期間が3か月未満であるので、今回の上陸の日から1年間有効となる国際免許に関する規定が適用になりません。このため、上陸の日は遡ることになり、パスポートで確認すると今回より前の再入国日が上陸の日となるが、その日は昨年4月であり、国際免許の有効期間は今年の4月までとなる。今は9月であるので、有効期間は過ぎており、あなたは無免許運転をしていることになります。」と言われたとのことだ。この3カ月ルールを多くの外国人は知らない。日本で自動車を運転する場合、外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替える方法もあり、この場合、外国で免許を取得後、その国等に通算して3か月以上滞在していたことが要件になる。
(参考)
 外国人住民の皆さんが日本で自動車を運転することが可能な方法は、
① 日本の免許証を取得する。
② 外国で運転免許を取得し、さらに道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)に基づく国際免許証を取得する。
③ 外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替える。この3つです。
・①の場合:日本人と同じよう、居住地の運転免許試験場で技能試験と学科試験を受けて、免許を取得することになり、日本語の習得が十分でない外国人住民にとって、非常に難易度が高く、なかなか合格できないのが実情です。公認の自動車学校に通い卒業すると運転免許試験場での技能試験が免除され、卒業してから運転免許試験場で学科試験を受験し、免許を取得できますが、費用が高額なうえ、学科試験はやはり難関です。
・③の場合:日本語が話せない方には、通訳できる方の同伴が求められる。また外国免許からの切替の際、知識確認、技能確認を行います。一定の外国・地域で免許を取得した方は免除されることがあるが、アジア、南米の国・地域では台湾だけ。さらに外国・地域で免許を取得後、その国等に通算して3か月以上滞在していたことが要件になります。一番の難関は、提出する書類や外国の免許証が正当であるかどうかの審査が厳しく、却下になるケースが多いと聞く。このため、他の都道府県に住所を一時移し、比較的審査の緩やかな自治体で切り替え申請する方もいる。
・そのようなことで、②の国際免許証を取得する方も多くいる。
国際運転免許証で運転するためには次の要件を満たしている必要がある。
・ジュネーブ条約締約国が発行し、同条約に定める様式に合致した国際運転免許証であること。
・国際運転免許証の発給から1年以内であり、かつ日本に上陸した日から1年以内であること。
・道路交通法107条の2に規定するいわゆる「3か月ルール」に抵触していないこと。
○技能実習生と日本人との結婚(相談事例その2)
ベトナムの男性実習生と結婚を希望する日本人女性の関係者から相談があった。3年間の実習が終了し、男性は帰国したが、日本で結婚できるのか?
・大阪にある支援グループからの回答では、
実習生は一度帰国すれば、日本に再入国しにくくなるという事情はある。そもそも技能実習制度は帰国後母国で日本での技術習得の成果を収めることが制度の趣旨であるから。しかし、結婚という特別の事情がある場合は、入国許可は下りる可能性がある。日本の女性に経済力があること(月15万円ぐらいの収入でもOK)、日本での就職の可能性が高い(事業主から在留資格認定證明書が出せるなど)こと、ベトナムでの結婚要件具備証明がとれること などが要件となる。まずは、地元市町や、堺市にある領事館に問い合わせることを伝えた。
◆コンビニの店舗運営を技能実習の職種に追加申請へ コンビニ外国人雇用4万人
コンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会が「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるよう、年内にも政府に申請する方針を固めたことが18日分かった。政府は有識者会議で審査し協会が示した実習内容などに問題がなければ認めるとみられる。
人手不足が慢性化しているコンビニ各社は、留学生を中心に外国人アルバイトを積極的に採用しており、セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンの大手3社の外国人バイトは今年8月時点で全店員の6%弱に当たる計約4万4千人に達した。直接の雇用者であるフランチャイズ加盟店のデータを基にした概算。技能実習の対象職種になればさらに増えるのは確実だ
技能実習制度は、発展途上国の経済成長を担う人材を育てるため、企業や農家などで外国人を受け入れて技術を習得してもらうもの。しかし近年は、低賃金労働者の確保に利用されているとの批判もある。協会は人手確保が目的ではないと強調。コンビニの店舗運営は相手国の流通産業の発展に資する技能だとして実習体系などを整備し理解を得たい考えだ。(共同)
◆県内増加傾向のイスラム教徒(ムスリム)(四国新聞 H29.9.4)
香川県内のイスラム教の礼拝施設は香川大の3つのキャンパスにある「礼拝スペース」だけ。誰でも利用できるモスク(礼拝所)の建設を目指し、募金などの動きが出ている。県内のムスリム人口はイスラム圏からの滞在者が増加傾向にある。香川大では農学部キャンパスの礼拝スペースを使用し、40人ほどが集まることもある。だが、学外からは利用は難しい。高松市でトルコ料理を営む男性は、友人と徳島市のモスクまで駆けつけたという。香川大医学部の外国人准教授は「利用しやすいモスクを建てたいが、便利な場所は土地代がかさむ。モスクは祈りの場だけでなく、みんなの様子を知り、助け合う場だ。いつかは実現させたい」と話す。
編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 9月の中旬に、ひろばの新しいチラシを丸亀市内の小中学校に送付した。子どもたちが参加しようと思ってもらえるチラシとなるよう会員に工夫して作ってもらった。あいにく、16日は台風来襲で2名のみ参加。23日は休館日で、お休みあけの30日は4名の参加であった。チラシの成果は10月に持ち越しのようだ。
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